保険は自動車と火災だけ|生命・医療・学資に入らなかった50代の家計

生命保険・医療保険・学資保険に入らず、自動車保険と火災保険だけで20年以上過ごした50代の家計を示すアイキャッチ画像。貯金で払える損失は保険不要、払えない額だけ保険で守るという線引きを表している 保険の見直し
  1. 「所帯持ちで無保険って、馬鹿なのか?」
  2. きっかけは、結婚したころに読んだ3冊
  3. 入らなかった3つの保険
    1. 生命保険|1馬力・子供3人でも入らなかった
    2. 医療保険|「確率」の話として腑に落ちた
    3. 学資保険|入らなかった。ただし、ほめられた話じゃない
    4. じゃあ、なぜ自動車保険と火災保険には入ってるのか
  4. 子供が数週間入院したとき、いくらかかったか
  5. 年末調整の季節だけは、ちょっと楽しい
    1. 「保険料控除があるから入ったほうが得」は本当か
  6. 前提が変わりつつある|2026年8月の高額療養費制度改正
  7. 20年以上、ヒヤリとした場面がなかった理由
  8. 1馬力はきつい。それでもトータルでは合っていた
  9. リーマンショックで、全財産500万が凍りついた
  10. 12年後、久しぶりに口座を開いたら増えていた
  11. なぜ、そこからレバナスに向かったのか
    1. 「惰性のままではノーチャンス」という計算
    2. ただし、これは生き残った側の記録
    3. そして2022年、大きな下落が来た
  12. コロナ禍にFP2級の勉強をして、確信を強めてしまった
    1. ただ、その思考は当たりも外れも生みました
  13. そして来年、長男が大学に進学します
    1. 多子世帯の支援は、わが家の場合「2人目の途中まで」で切れる
    2. 下の2人は、レバナスを取り崩して充てる予定
  14. この選び方をおすすめしない人
  15. もし私がいま30代なら
  16. よくある質問
    1. Q. 1馬力・子供3人で生命保険なしは無謀では?
    2. Q. 学資保険なしで、教育費は足りた?
    3. Q. 塾には通わせた?
    4. Q. 下の子2人の学費はどうする?
    5. Q. 多子世帯の支援制度は使える?
    6. Q. 健保組合の付加給付はあった?
    7. Q. 貯蓄が少ない人が真似していい?
    8. Q. 自動車保険と火災保険に入ってるのは矛盾では?
    9. Q. 生命保険料控除があるなら、入ったほうが得じゃない?
    10. Q. レバナスに一括投資したのは真似していい?
    11. Q. 出世コースを外れたから勝負できた、ってこと?
  17. まとめ
  18. 免責

「所帯持ちで無保険って、馬鹿なのか?」

職場で、そう言われたことがある。

悪意というより、本気で心配された言い方だった。

50代の営業職で、子供が3人。

妻は専業主婦なので、家計は1馬力。

一般的には「保険がいちばん必要」とされる条件が、ひととおりそろってる。

それでも、契約してる保険は自動車保険と火災保険の2つだけ。

生命保険も、医療保険も、学資保険も、人生で一度も契約したことがない。

そのときの上司は「いい保険商品を紹介してやる」とまで言ってくれた。

ありがたい話。

ただ後日、「あの紹介の話、どうなりました?」と聞いたら、

「収入にもよるから、自分で調べたほうがいいと思って」

と濁された。

それ以上は追及してない。

ただ、「入らないのは馬鹿だ」と言い切れる人でも、いざ具体的に何をすすめるかとなると言葉が濁る。

保険って、そういうものなのかもしれない。

そう思った出来事だった。

この記事は、保険に入らなかった理由と、20年以上たったいまどうなってるかの記録。

保険に入るなと言いたいわけじゃない。

実際、自動車保険と火災保険には入ってる。
その線引きの理由もふくめて書いておく。

きっかけは、結婚したころに読んだ3冊

保険に入らないと決めたのは、結婚したころ。

いろいろ読んだ中で、いちばん効いたのが次の3冊だった。

  • 『内藤忍の資産設計塾:あなたの人生目標をかなえる新・資産三分法』内藤忍 著(自由国民社/2005年1月)
  • 『医療保険は入ってはいけない!』内藤眞弓 著(ダイヤモンド社/2006年7月)
  • 『販売員も知らない医療保険の確率』永田宏 著(光文社/2007年2月)

医療保険の2冊で「なぜ割に合わないのか」を知って、

資産設計の1冊で「じゃあ余ったお金をどうするか」を知った。

そういう組み合わせ。

保険について自分で考えたことがない状態で読んだから、先入観がなかったのがよかったのかもしれない。

「保険とはこういうもの」という思い込みがないまま、確率と期待値の話として受け取れたんだと思う。

ちなみに、3冊とも2005〜2007年の本。

判断の土台にしたのはこの時期の情報で、そこから20年近くたってる。

制度も商品も変わってるので、いまから同じ判断をするなら、数字は最新のものを確認してほしい。

本から受け取るべきは考え方のほう。
金額や確率そのものじゃない。

入らなかった3つの保険

生命保険|1馬力・子供3人でも入らなかった

条件だけ見れば、自分は生命保険の営業がいちばん熱心に来るタイプの客。

稼ぎ手が1人で、扶養家族が4人。

それでも入らなかったのは、遺族年金の存在を知ったから。

会社員が亡くなった場合、遺族基礎年金と遺族厚生年金が出る。

ゼロから全部を民間保険で用意する必要はない。

医療保険|「確率」の話として腑に落ちた

会社員には高額療養費制度があって、医療費の自己負担には月ごとの上限がある。

さらに働けなくなったときは、傷病手当金が標準報酬日額の3分の2で最長1年6か月。

つまり会社員にとっては、入院や病気そのものより「働けない期間の生活費」のほうが本当のリスク。

そこには、公的な仕組みがすでにある。

読んだ本で印象に残ったのは、この指摘。

入院給付金が実際に支払われる確率と、それまでに払う保険料の総額を並べると、割に合わないケースが多い。

ひとつ補足しておくと、勤務先の健保組合には付加給付がない。

組合によっては自己負担の上限がさらに下がる仕組みがあるけど、わが家はその上乗せなし。
標準の高額療養費制度だけを前提にしてる。

逆に言えば、付加給付のある会社に勤めてるなら、自分よりさらに医療保険の必要性は下がるってこと。

自分の健保組合の規約は、一度確認しておく価値がある。

学資保険|入らなかった。ただし、ほめられた話じゃない

子供が生まれるたびに学資保険の話は出てきたけど、3人とも入らなかった。

返戻率が、貯金と比べて割に合わないと感じたから。

ただ、ここは正直に書く。

じゃあ代わりに計画的に教育費を積み立ててたかというと、してない。完全にノープラン。

「高校は無償化が進むだろう」
「大学は奨学金という手もある」
「最悪、大学に行かなくてもいい」

その程度の見通しだった。

いま振り返ると、見通しというより強がりに近かったと思う。

教育費として意識的に払ってきたのは、スタディサプリの月額だけ。

塾には通わせてない。

ここは、真似をおすすめしない。

  • 奨学金の多くは貸与型、つまり子供本人が背負う借金。親が備えなかったぶんを子供に付け替える構造になりかねない
  • 高校無償化の制度は、所得制限や対象範囲が変わる。「そうなるだろう」で当てにするものじゃない

じゃあ、なぜ自動車保険と火災保険には入ってるのか

ここが、自分の線引き。

生命保険・医療保険・学資保険に入らなかったのは、起きたときの損失が、公的制度と貯金で吸収できる範囲だから。

一方、自動車保険と火災保険はちがう。

対人事故を起こせば、賠償が億単位になることがある。
火災で家を失えば、住む場所がなくなる。

貯金では絶対に埋まらないし、公的制度も助けてくれない。

保険が嫌いなわけじゃない。

「確率は低いけど、起きたら貯金では詰む」ものにだけ使う。

それが自分の基準。

(2026年9月追記)
その火災保険の中身を、じつはよく見てなかった。

子供が自転車でアルバイトに行くようになって確認したら、わが家の個人賠償責任保険は家族全員ぶんゼロ。

その経緯と、月190円でふさぐまでを賃貸の火災保険に個人賠償責任保険は付いていますか?に書いてる。

子供が数週間入院したとき、いくらかかったか

子供が小学1年生のとき、長期入院したことがある。

きっかけは歯の治療。

全身麻酔をかけて処置をしたあと、気管支炎だか肺炎だかを起こして、数週間の入院になった。

人工呼吸器の影響じゃないかと言われたけど、正確な原因はわからない。

医療保険に入ってないから、当然「これは相当な出費になる」と覚悟した。

結果として、医療費そのものは小児医療費助成制度でカバーされた。

数週間の入院で、だ。

ただし、助成の対象にならない実費はかかった。

食事代、パジャマ、タオル類。

そうした雑費で、合計すると数万円。
それは貯金から払った。

ここが、この記事でいちばん言いたいところかもしれない。

保険がなくても払えたのは、現金があったから。

保険料を20年払わずに口座に置いてきたぶんが、まさにこういう場面で効いた。

数万円というのは、家計によっては「痛いけど出せる」金額。

逆に言えば、貯金が薄い状態で医療保険にも入ってなかったら、この数週間はもっとしんどかったはず。

「保険に入らない」と「現金を持たない」は、同時に成立させちゃいけない。

そう実感した出来事だった。

そしてもうひとつ。

コロナ禍の入院だったから、親の付き添いができなかった。

小学1年生が、数週間ひとりで病院にいる。

お金の話とは別に、あのときがいちばんこたえた。

ちなみに小児医療費助成は、自治体ごとに対象年齢も自己負担額もちがう。

「うちの自治体は何歳まで、いくらまで」を調べておくだけで、子供の医療保険がいるかどうかの判断はかなり変わるはず。

年末調整の季節だけは、ちょっと楽しい

毎年11月ごろになると、職場が少しざわつく。

年末調整の、保険料控除の記入。

みんな控除証明書を何枚も引っ張り出してきて、一般生命保険料と介護医療保険料と個人年金保険料を分けて、旧制度か新制度かを確認して、計算欄を埋めて……

けっこうな手間をかけてる。

自分はその欄が全部空欄なので、数分で終わる。

「え、もう終わったんですか」
「保険なんも入ってないんですか」

と言われるのが、正直ちょっと楽しい。

20年以上続いてる、年に一度の恒例行事みたいなもの。

「保険料控除があるから入ったほうが得」は本当か

ここでよく言われるのが、この話。

「生命保険料控除で税金が戻るんだから、入ったほうが得ですよ」

でも、これは順序が逆だと思ってる。

控除で戻ってくるのは、払った保険料の全額じゃない。

控除には上限があって、そこに自分の税率を掛けたぶんだけが戻る計算。

差し引きでは、払ったほうが多い。

保障が必要なら、控除はおまけとして受け取ればいい。

でも控除のために保険に入るのは、割引券のためにいらないものを買うのと同じ構造だと思う。

この「控除があるから得」という言い方が、実際の金額でどこまで成り立つのか。

年末調整で戻る額を実際に計算してみた回で数字にしてる。

前提が変わりつつある|2026年8月の高額療養費制度改正

ここまで「公的制度があるから」と書いてきたけど、その前提がいま動いてる。

2026年8月から、高額療養費制度の自己負担上限額が引き上げられた。

年収約370〜770万円の層では、月額上限が約8万100円から約8万5,800円へ。

2027年8月には所得区分がさらに細分化されて、もう一段上がる予定。

一方で、年間上限が新設された。

年収約370〜770万円の層で、年53万円。

月ごとの上限には届かないけど、年間を通じて負担が重くなる。
抗がん剤治療のようなケースには、有利に働く。

つまり、短期の高額医療では負担増、長期治療では負担減。

両方向の変化だ。

自分の判断の土台は「公的制度で足りる」だった。

その土台の数字が動いてる以上、「20年前にこう決めたから」で思考停止するのは、自分がいちばん嫌ってきたやり方。

いまのところ、この改正で結論を変えるつもりはない。

上限が5,700円上がっても、貯金で吸収できる範囲だから。

ただ、2027年の細分化までふくめて、数字は追い続けるつもり。

保険に入る・入らないの判断は、一度決めたら終わりじゃない。

制度が変われば、前提も変わる。

※ 金額は2026年8月時点で確認したものです。制度は改定されるため、判断の際は厚生労働省・全国健康保険協会の最新資料をご確認ください。

20年以上、ヒヤリとした場面がなかった理由

正直に書く。

保険に入ってなくて肝を冷やした、という場面はなかった。

ただ、これを「だから保険はいらない」の証拠として出す気はない。

単純に運がよかった可能性が高いから。

同じ条件でも、大きな病気をして苦労した人はいくらでもいる。

そのうえで、自分なりに効いたと思ってることを1つだけ。

妻が専業主婦として、家族の食事をずっと管理してきた。

総菜や外食に頼らず、家で作ったものを食べてきた20年。

それと家族が大病をしなかったことに因果関係があるかどうかは、証明のしようがない。

病気は生活習慣と関係なく襲ってくるし、気をつけてても避けられないものはある。

それでも、日々の食事の積み重ねがムダだったとは思ってない。

健康はお金で買えない。

買えないけど、日々の積み重ねは効いてくる。

投資の複利と同じで、1日単位では何も変わらないのに、20年たつと差になってる。

そういう性質のものだと思う。

1馬力はきつい。それでもトータルでは合っていた

収入だけを見れば、2馬力の家庭に比べてはっきりきつい。

それは事実として書いておく。

ただ、共働きにすれば単純に世帯収入が倍になるかというと、そう単純でもないと思う。

働く時間が増えれば、総菜や外食が増える。
保育費もかかる。

増えた収入が支出に食われて、手元に残る額はそれほど変わらない。
そんな家庭も少なくないはず。

わが家の場合は、収入を増やす方向じゃなく、支出を増やさない方向に振れた。

それで結果的に、貯金が残った。

あわせて読みたい:NISAをやりたいのに余裕がない…子供3人・1馬力の50歳が固定費で原資を作った話

あわせて読みたい:固定費を削って浮いた全額を新NISAに回した話|50歳・1馬力・子供3人の実録

リーマンショックで、全財産500万が凍りついた

保険料を払わなかったぶんは、ただ口座に残り続けた。

特別なことは何もしてない。

そうして貯まった全財産500万円を、分散投資に回したことがある。

3冊目に読んだ本の影響だった。

その直後に、リーマンショックが来た。

画面を開くたびに、数字が減っていく。

ある時点で見るのが怖くなって、そっとパソコンを閉じた。

それきり、証券口座を開かなくなった。

全財産がなくなったと思ってたから。

確認する勇気がなかった。

12年後、久しぶりに口座を開いたら増えていた

次にその口座を開いたのは、2020年。

コロナ禍で急に時間ができて、YouTubeで投資の動画を見るようになった。

もう一度やってみようかと思って、当時使ってたマネックス証券に久しぶりにログイン。

増えてた。

なくなったと思ってたお金が、放置してた12年のあいだに戻って、さらに増えてた。

これは自慢できる話じゃない。

信念を持って握り続けたわけじゃなく、怖くて見なかっただけ。

運がよかったとも言える。

ただ、結果として学んだことが1つある。

暴落のときに売らなかった。その一点だけが効いた。

自分の場合は「見なかったから売れなかった」という情けない理由だったけど、やったことの中身は「長期保有」だった。

このとき、ついでに家計全体を棚卸しした。

証券残高が増えてただけじゃなく、保険料を払ってこなかったぶんの貯金も、それなりに貯まってた。

20年以上の積み重ね。

なぜ、そこからレバナスに向かったのか

棚卸しした資産をどうするか。

出した結論は、証券口座のぶんを利確して、貯金と合わせて、その半分をレバナス(レバレッジ型のNASDAQ連動投信)に一括で入れるというもの。

残り半分は積立に回した。

参考にしたのは、YouTubeの風丸チャンネル。

「惰性のままではノーチャンス」という計算

当時考えてたことを、そのまま書く。

不動産にしても事業にしても、レバレッジを利かせないと大きく跳ねる可能性はない。

それが自分の理解だった。

そして50代を目前にした自分の状況を冷静に見たとき、このまま惰性で過ごしてもノーチャンスだと判断した。

出世コースからは、早々に外れてた。

それは自覚してた。

常識外れの価値観を持った異端児、という扱いだったから。

保険に入らない件もそうだし、ほかにもいろいろあった。

だからこそ、勝負できるチャンスを探し続けられたんだと思う。

会社の中で順当に上がっていく道が最初から見えてなかったぶん、別の場所を探すしかなかった。

ナスダックにレバレッジを利かせれば、大きく変われるかもしれない。

とにかくチャンスがなければ勝負にならない。

そう考えて、鉄の意思でガチホすると決めた記憶がある。

ただし、これは生き残った側の記録

ここは、正直に書いておかないといけない。

同じように「鉄の意思」でレバレッジ商品を握って、退場した人はたくさんいる。

その人たちはブログを書かない。

だから読者の目に入るのは、自分のように生き残った側の記録だけになる。

自分の決断が正しかったのか、単に運がよかったのかは、いまでも判断がつかない。

リーマンからの12年で「下落しても売らなければ戻る」という体験をしてたことが背中を押した。

でも、その体験自体が、たまたま生き延びた一例にすぎない。

レバレッジ商品は、指数の値動きの倍が動く設計。

下落局面での毀損が大きくて、長期保有の前提がふつうのインデックス投信とはちがう。

50代が資産をまとめて入れる先として、一般的にすすめられる商品じゃない。

同じことをする人には、すすめないと言っておく。

そして2022年、大きな下落が来た

案の定というべきか、2022年に大きく長い下落が来た。

耐えられたのは、残り半分を積立で買い続けてる最中だったから。

下がってる局面は、積立にとっては買い増しの局面でもある。

だから「想定どおりだ」と自分に言い聞かせられた。

一括だけだったら耐えられたかどうか、正直わからない。

半分を積立にしてたことが、気持ちの支えとして機能した。
それが実感。

あわせて読みたい:レバナスを4年ガチホした記録

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コロナ禍にFP2級の勉強をして、確信を強めてしまった

同じ2020年、引きこもり期間にFP2級の勉強もした。

試験は受けてないので、資格は持ってない。

純粋に知識として学んだだけ。

やってみて何が起きたかというと、20年以上「なんとなく入らない」で通してきた判断に、あとから制度的な裏づけがついた感覚。

高額療養費制度も傷病手当金も遺族年金も、名前は知ってても中身はあいまいなまま来てた。
それが、体系的につながった。

上司に「馬鹿なのか」と言われたときは、根拠を言葉にできてなかった。

このときはじめて、説明できるようになった。

そして、もうひとつ起きたことがある。

「世間で常識と呼ばれてるものは、逆をやるくらいでちょうどいい」という考えが、さらに強くなった。

もともと、他人と同じことをするのが好きじゃない。

そこに制度の知識が加わって、「みんなが当たり前に払ってるもの」の中身がスカスカに見える場面が何度もあった。
それで、その傾向に拍車がかかった。

レバナスに向かったのも、この延長線上にある。

ただ、その思考は当たりも外れも生みました

正直に書いておく。

同じ「常識の逆」という考え方が、保険では当たって、教育費では外れた。

保険に入らなかったのは、公的制度という裏づけを確認したうえでの判断だった。

一方、教育費をノープランで通したのは、裏づけを取らないまま「なんとかなるだろう」で押し切っただけ。

形はどちらも「常識の逆」。
でも中身がまったくちがった。

常識を疑うこと自体は、悪くないと思ってる。

ただ、疑ったあとに調べたかどうかで結果は分かれる。

調べずに逆を行くのは、思考停止を裏返しただけ。

それを自分でやってしまった領域が、たしかにあった。

そして来年、長男が大学に進学します

いまがまさに、その答え合わせの時期。

来年から長男が大学に進学する予定なので、NISAの積立をいったん止めて、そのぶんを学費に充てるつもり。

学資保険に入らなかったこと自体は、後悔してない。

ただ、教育費を目的別に分けて管理してれば、いま積立を止める必要はなかったはず。

増やす手を一時的に止めて払う形になったのは、備え方の設計が甘かったから。

結果的になんとかなってるのは、保険料を払わずに済んだぶんが、貯金と投資として残ってたからにすぎない。

目的別に貯めてたんじゃなく、たまたま別の場所にあったお金を回してるだけ。

多子世帯の支援は、わが家の場合「2人目の途中まで」で切れる

多子世帯向けの支援制度がある。

子供が3人いるので対象。
所得制限はなし。

減免の上限額はこう。

進学先授業料の減免(年額)入学金の減免
国公立大学約54万円約28万円
私立大学等最大70万円最大26万円

上限を超えた差額は自己負担。

わが家は私立を想定してる。

私立理系の学費は年間140万円ほどなので、70万円の減免だとちょうど半分。

この規模は、正直かなり大きい。

ただし、この制度には落とし穴がある。

要件が「扶養している子どもが3人以上」なので、上の子が卒業して扶養を外れると、その時点で人数が足りなくなる。

わが家は長男が高3、次男が高1。

試算すると、支援を受けられるのは次男の途中までだった。

長男が卒業した時点で扶養が2人になって、そこで切れる。

三男には届かない。

3人いれば3人とも支援される、という制度じゃないわけだ。

上から順に進学していく世帯ほど、この影響をまともに受ける。

あわせて読みたい:多子世帯の大学無償化は3人目に届かない|高3・高1の我が家の試算

下の2人は、レバナスを取り崩して充てる予定

そういうわけで、下の子の学費は制度をあてにせず、レバナスを取り崩して充てるつもり。

つまりわが家の場合、投資そのものが学資保険の代わりになってるという構造。

ただしこれは意図した設計じゃなく、あとから結果的にそうなっただけ。

学資保険とちがって元本保証はないし、必要な時期に下落してれば取り崩す額も変わる。

タイミングを選べない支出を、値動きのある資産でまかなう。
これは本来、あまりほめられた設計じゃない。

学資保険に入らないと決めるなら、そのぶんを教育費として別に管理するほうが、自分のやり方より確実に安全。

※ 多子世帯支援の金額・要件は2026年8月時点で確認したものです。制度は改定されるため、文部科学省・JASSOの最新資料を必ずご確認ください。学部や大学によって学費は大きく異なります。

この選び方をおすすめしない人

自分はたまたまうまくいっただけかもしれない。

次に当てはまる人は、同じ選択をしないほうがいいと思う。

  • 生活防衛資金が薄い人:現金がなければ成立しない。まず貯めるのが先
  • 自営業・フリーランスの人:傷病手当金がない。会社員とは前提がちがう
  • 持病・既往症がある人:必要になってから入り直せない可能性がある
  • 健保組合の付加給付がない人:自己負担の上限が変わる
  • 配偶者に就労能力がなく、稼ぎ手が倒れると即座に詰む世帯
  • 教育費を別に管理するつもりがない人:学資保険に入らないなら、そのぶんを別枠で貯めるほうが安全。自分のように「たまたま残ってた」に頼るのは再現性がない

もし私がいま30代なら

順番はこうする。

  1. 自分がどこまで公的に守られてるかを調べる(高額療養費・傷病手当金・遺族年金・自治体の医療費助成・勤務先の健保組合)
  2. 生活防衛資金を作る
  3. 教育費は目的別に分けて管理する(ここは自分が失敗した部分)
  4. そのうえで、それでも埋まらない部分だけ保険で埋める

「入る/入らない」の二択じゃない。

「どこまで公的制度で足りるか」を先に確かめる問題だと思ってる。

よくある質問

Q. 1馬力・子供3人で生命保険なしは無謀では?

遺族年金があるから、ゼロから全部を民間保険で用意する必要はない。

ただ、遺族年金だけで足りるかは世帯による。
試算してから判断してほしい。

Q. 学資保険なしで、教育費は足りた?

いま長男の進学を前に、NISAの積立を止めて学費に充てようとしてるところ。

足りなくはないけど、増やす手を止める形になった。

計画してたからじゃなく、保険料を払わなかったぶんがたまたま別の場所に残ってただけ。
ほめられたやり方じゃない。

Q. 塾には通わせた?

通わせてない。

教育費として意識的に払ってきたのは、スタディサプリの月額だけ。

Q. 下の子2人の学費はどうする?

レバナスを取り崩して充てる予定。

ただし元本保証はないので、必要な時期に下落してれば取り崩す額も変わる。

タイミングを選べない支出を値動きのある資産でまかなうのは、本来あまりほめられた設計じゃない。

Q. 多子世帯の支援制度は使える?

対象にはなる。
でも、わが家の試算では次男の途中までで切れて、三男には届かない。

要件が「扶養している子どもが3人以上」なので、長男が卒業して扶養を外れた時点で人数が足りなくなるから。

3人いれば3人とも支援される制度じゃない。
そこは注意してほしい。

Q. 健保組合の付加給付はあった?

ない。
標準の高額療養費制度だけを前提にしてる。

付加給付のある会社に勤めてるなら、自分より有利な条件で判断できるはず。

Q. 貯蓄が少ない人が真似していい?

おすすめしない。

この選択は、現金があってはじめて成立する。

順番としては、貯金が先。

Q. 自動車保険と火災保険に入ってるのは矛盾では?

矛盾じゃないと考えてる。

貯金では埋まらず、公的制度も助けてくれないリスクにだけ保険を使う。
そういう一貫した基準。

Q. 生命保険料控除があるなら、入ったほうが得じゃない?

控除で戻るのは、払った保険料の一部。
差し引きでは、払ったほうが多くなる。

保障が必要で入るなら、控除はおまけとして受け取ればいい。

でも控除を目的に入るのは、順序が逆だと考えてる。

Q. レバナスに一括投資したのは真似していい?

おすすめしない。

自分の場合は、リーマンからの12年で「売らなければ戻る」という体験をしてた影響が大きい。
その体験自体が、たまたま生き延びた一例。

同じ判断で退場した人の記録は表に出てこない。
そこは忘れないでほしい。

Q. 出世コースを外れたから勝負できた、ってこと?

結果論としては、そう思ってる。

ただ、外れたこと自体は狙ったわけじゃない。
常識外れの価値観で、異端児扱いされてた結果。

外れれば誰でもチャンスをつかめる、という話じゃない。

まとめ

保険に入らないほうが得だ、と言いたいわけじゃない。

伝えたいのは、自分がどこまで公的に守られてるかを知らないまま払い続けるのが、いちばんもったいないってこと。

調べたうえで必要だと判断して入るなら、それは正しい支出。

自分の場合は、調べた結果として自動車保険と火災保険だけが残った。

そして払わずに済んだお金が、リーマンショックで一度凍りついて、12年後に戻ってきて、いまはレバレッジをかけた勝負の原資になってる。

異端児扱いされて出世コースから外れた人間が、常識外れの選択を積み重ねてきた記録。

その積み重ねが正しかったのか、たまたま生き残っただけなのかは、まだわからない。

判断がつくのは、たぶんもう少し先。

そして今月、高額療養費制度が改正された。

20年前に置いた前提は、少しずつ動いてる。

決めたことを一度も見直さないのは、常識を疑わないのと同じくらい危うい。

そう思いながら、数字を追い続けるつもり。

上司に「馬鹿なのか」と言われた判断は、20年たってもまだ変えてない。

ただ、教育費については彼の心配のほうが正しかったと、いまは思ってる。

来年、積立を止めて学費を払いながら、それを確かめることになる。

免責

この記事は運営者個人の選択の記録であり、保険への加入・非加入、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。運営者はFP2級の勉強をしましたが、試験は受けておらず資格は保有していません。本記事は専門家による助言ではありません。

記事内の制度の金額・要件は2026年8月時点で確認したものです。制度は改定されるため、判断の際は厚生労働省・全国健康保険協会・日本年金機構・文部科学省・JASSO、およびお住まいの自治体と勤務先の健保組合の最新資料をご確認ください。

必要な保障や適切な投資判断は、健康状態・家族構成・勤務先の制度・資産状況によって大きく変わります。最終的な判断はご自身で、必要に応じて専門家にご相談ください。

保険に入らないという判断ができたのは、公的保障でどこまでカバーされるのかを先に確認したから。

子供3人の5人家族を1馬力で支える50代・営業職の会社員。「固定費削減 × 時短家電 × 資産運用」で暮らしの質(QOL)を高める工夫を、実体験ベースで発信しています。新NISA(松井証券)・iDeCoを運用中。副業にも取り組み、一次情報と自分で試した結果を数字で記録することを大切にしています。

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