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昔なんとなく買って、そのままになってる投資信託はない?
自分は8本持ってた。
2007年に買って、そのまま14年。
銘柄名すら覚えてなかった。
2021年に、それを全部売った。
この記事は、その8本が1本ずついくらになってたかと、売るときに何を間違えたかの記録。
結論から書くと、合計は1,500,000円 → 3,208,518円(+113.9%)だった。
ただ、手放しでは喜べない。
この売却で、税金が約25.5万円かかってる。
📋 この記事でわかること
- 14年放置した投資信託8本の1本ずつの最終成績(+298%から−46%まで)
- 全部売った理由は4つ。「損してるから」じゃない
- 正直な話:14年ぶんの利益を1年で確定させて、税金が約25.5万円かかった
- 売る前に知っておくべきだった2つのこと
- 売ったお金を何に組み替えたか(そしてその判断が翌年どうなったか)
- 2年後にやったもう一つの整理:1,019万円を売らずに動かして、費用も税金もゼロだった話
- 移管でいちばん手こずったこと:分配金コースの違いと口数のズレで、2回も再提出になった
- 古い投信を整理するときの3ステップ(口座を開いて15分で終わる)
14年放置した8本の最終成績
まず結果から。
2007年4〜5月に買って、2020年11月〜2021年7月に手放した8本。
分配金は、すべて自動で再投資されてた。
| ファンドの種類 | 買付(2007年) | 受取 | 損益 |
|---|---|---|---|
| 店頭・小型株ファンド(現:日本新興株オープン) | 100,000円 | 398,195円 | +298.2% |
| 店頭・小型株ファンド(別銘柄) | 400,000円 | 1,113,215円 | +178.3% |
| 海外株式インデックス | 500,000円 | 1,068,690円 | +113.7% |
| グローバル債券系ファンド | 100,000円 | 174,329円 | +74.3% |
| 日本小型株ファンド | 100,000円 | 152,757円 | +52.8% |
| 毎月分配型グローバルREIT | 100,000円 | 144,328円 | +44.3% |
| 国内バリュー株ファンド | 100,000円 | 102,965円 | +3.0% |
| 欧州新興国株式ファンド | 100,000円 | 54,039円 | −46.0%(繰上償還) |
| 合計 | 1,500,000円 | 3,208,518円 | +113.9% |
いくつか、自分でも意外だったことがある。
- いちばん勝ったのは、日本の小型株ファンド2本だった(+298%と+178%)。当時いちばん軽い気持ちで買ったもの
- 唯一のマイナスは繰上償還された1本。運用会社の判断で、ファンドそのものが終わった
- 「分散のつもりで並べた」8本のうち、結果を決めたのは上位2本。全体の利益の半分近くがここから出てる
💬 これは「小型株が強い」という話じゃない
たまたま2007年に買って、たまたま2021年に売った、というだけの1回のサンプル。
同じ8本を2000年に買って2014年に売ってたら、順位はまるで違ったはず。
この表から言えるのは、「銘柄を選ぶ腕があった」じゃなく、「どれが勝つかは事前にわからない」のほう。
実際、買った理由をどれ一つ覚えてない。
2021年4月5日、全部売った
売却の記録はこう。
| 日付 | 売ったもの | 受取額 |
|---|---|---|
| 2021/4/5 | 日本小型株ファンド、国内バリュー株ファンド | 255,722円 |
| 2021/4/6 | グローバル債券系、毎月分配型REIT(1本) | 175,131円 |
| 2021/4/7 | 毎月分配型グローバルREIT、ワールドリート | 146,000円 |
| 2021/7/2 | 店頭・小型株ファンド、海外株式インデックス | 2,181,905円 |
| 2021/7/6 | TOPIX連動ETF(550株) | 1,130,582円 |
| 2022/1/21 | 日本新興株オープン | 398,195円 |
13年ぶりに口座を開けたのが2020年で、実際に動かしたのが2021年4月。
開けてから売るまでに、半年近くかかってる。
何をどうすればいいかわからず、その間ずっと調べてた。
売った理由は4つ。「損してるから」じゃない
結果的に全体は+113.9%だったので、損切りじゃない。
売った理由は、別のところにあった。
1. 何を持っているのか、自分で説明できなかった
これが、いちばん大きい理由。
保有一覧を見ても、8本のうち中身を説明できるものが1本もなかった。
「欧州新成長国株式ファンド」が何に投資してるのか、14年持ってて知らなかった。
説明できないものは、下がったときに持ち続けられない。
2011年に半分になったとき耐えられたのは、見てなかったから。
もう一度同じことをやる自信はなかった。
2. 信託報酬が高かった
2007年当時、アクティブファンドの信託報酬は年1.5〜2%が普通だった。
いまは全世界株や米国株のインデックスファンドが、年0.1%前後で買える。
仮に年1.7%と年0.1%の差が14年続くと、複利で20%以上の差になる。
8本の合計利益が+113.9%だったので、決して小さくない額を運用会社に払ってた計算。
3. 毎月分配型が混ざっていた
8本のうち1本が毎月分配型で、基準価額は14年で4分の1になってた。
合計ではプラスだったけど、「増やす」目的でこの形は不利だとわかったので、続ける理由がなくなった。
4. 本数が多すぎて、増減の理由がわからなかった
投信8本、ETF1本、REIT1本、個別株7銘柄。
合計17本。
口座を開いても、全体がなぜ増えたのか減ったのかが、まったくつかめなかった。
本数を減らすと、口座を見るのが苦にならなくなる。
ここを甘く見てた。
「見られる状態にしておくこと」自体が、続けるための条件だと思ってる。
正直な話:売らないほうがよかった可能性もある
ここは、自分に不利な話。
14年ぶんの利益を、1年でまとめて確定させた。
その結果、2021年に源泉徴収された税金はこう。
| 2021年1〜7月の源泉徴収税(所得税+住民税) | 262,169円 |
| 同期間の還付金 | −6,540円 |
| 差引 | 255,629円 |
約25.5万円。
もし売らずに持ち続けてれば、この25.5万円は口座の中で運用され続けてた。
売却益への課税は20.315%なので、利益が大きいほど「売る」の代償は重くなる。
さらに言えば、売った8本のうち上位2本(+298%、+178%)は、売らずに持ってたらもっと増えてたかもしれない。
それは誰にもわからない。
それでも、売って正解だったと思ってる。
理由は利回りじゃなく、売ったあと、自分の口座を毎月見るようになったから。
14年見なかった口座を、いまは毎週見てる。
この変化は、25.5万円ぶんの価値があったと判断してる。
売る前に知っておくべきだった2つのこと
1. 年をまたいで売る手もあった
約459万円ぶんを、2021年4月から11月に集中させた。
2年か3年に分けて売れば、年ごとの利益額を平準化できる。
特定口座の源泉徴収だけを見るなら税率は一定だけど、確定申告をする場合や、他の所得と合算する場面では効いてくる。
実際、焦ってた。
「早く新しいものに乗り換えたい」という気持ちだけで動いてたのが、正直なところ。
2. 損が出ている銘柄と同じ年にぶつける手もあった
口座には、上場廃止寸前まで下がってた低位株が残ってた。
同じ年に売れば、利益と損失を相殺できる(損益通算)。
ところが、株のほうを11月まで放置してた。
投信は7月、株は11月。
同じ年ではあったので一部は通算されたけど、意図してやったわけじゃない。
整理するなら、「プラスのものとマイナスのものを、同じ年に一緒に片づける」を先に決めておくべきだった。
売ったお金を何に組み替えたか
2021年、8本を1本に寄せた。
買ったのはS&P500に連動するETF。
金額は4,126,798円。
手元にあった資金と合わせて、まず米国株のインデックス1本にした。
ここまでは、たぶん誰が見ても穏当な判断。
問題はその後。
その年の夏にこのETFを売って、レバレッジのかかった投資信託に乗り換えた。
そして翌2022年、口座は1年で8,718,141円減った(−46.6%)。
14年放置してた口座を整理して、身軽になった直後に、もっと大きな振れ幅の場所へ移ったわけ。
「整理する」と「リスクを下げる」は別のことだったというのが、この一連の記録の教訓。
2年後、今度は「置き場所」のほうを整理した
2021年にやったのは、商品の整理。
その2年後に、置き場所の整理もしてる。
こっちは前回の反省が効いたので、あわせて書いておく。
きっかけは、松井証券が2023年11月1日に「最大1%貯まる投信残高ポイントサービス」を始めたこと。
持ってるだけで毎月ポイントが戻る仕組みで、当時としては還元率が頭ひとつ抜けてた。
そこで翌12月、マネックス証券に置いてた投資信託を松井証券へ動かした。
| マネックス証券の投信 | 2023年11月末 | 2023年12月末 |
|---|---|---|
| iFreeレバレッジNASDAQ100(特定口座) | 6,597,923円 | 51,564円 |
| NASDAQ100トリプル(特定口座) | 3,646,980円 | 0円 |
| NASDAQ100トリプル(旧NISA口座) | 3,107,339円 | 3,606,286円(動かせず) |
| eMAXIS Slim米国株式(旧NISA口座) | 536,507円 | 0円(12/25に売却) |
| 合計 | 13,888,749円 | 3,657,850円 |
特定口座にあった2銘柄、合計およそ1,019万円ぶんを、売らずにそのまま移した。
投資信託は「移管」といって、保有したまま証券会社を変えられる。
💡 同じ「動かす」でも、費用がこれだけ違った
| 2021年:売って買い直した 約459万円ぶんを解約 | 税金 約255,629円 |
| 2023年:売らずに移管した 約1,019万円ぶんを移管 | 実質 0円 |
移管元では、出庫手数料がかかる(1銘柄あたり3,300円が2銘柄で6,600円)。
ただ、松井証券には移管手数料負担サービスがあって、申請したら全額そのまま戻ってきた。
売却してないので、税金もかからない。
金額は倍以上なのに、費用は0円。
2021年の自分は、「乗り換える=売って買い直す」しか知らなかった。
商品を変えたいのか、置き場所を変えたいのか。
これを分けて考えるだけで、払わなくていいお金が減る。
💬 手数料は「自動で無料」じゃない
移管手数料負担サービスは、黙ってても戻ってこない。
移管が終わったあとに、移管元の証券会社から手数料の証明書類を取り寄せて、松井証券へ郵送で申請する必要がある。
書類には、移管した日・銘柄・手数料額・移管元の口座名義と会社名が入ってる必要があった。
入金は、書類の確認が終わった翌月初旬に総合口座へ。
ひと手間あるけど、6,600円が丸ごと戻るなら十分に見合う。
松井証券の公式ページに条件が出てる。
いちばん手こずったのは、2回の再提出だった
1回目は、分配金コースの違いで戻ってきた。
移管しようとしたNASDAQ100トリプルは、移管元では分配金を「再投資」するコースで持ってた。
ところが松井証券では、このトリプルは「受取」コースしか扱ってない。
コースが合わないものは、そのまま移管できないってこと。
書類が戻ってきて、受取コースに直してから出し直した。
移管の申込書には、銘柄と口数を自分で書く。
ここが落とし穴だった。
当時、移管しようとしてる銘柄そのものを、毎月積み立ててる最中だった。
書類を書いた時点の口数と、実際に移管が実行される時点の口数が、その間の買付でズレる。
1回目の書類を直して出し直すまでの間にも積立は続いてたので、今度は提出した口数が合わずに、2回目の再提出になった。
しかも郵送のやり取りなので、往復するたびに日数がかかる。
正直、面倒だった。
💬 移管する銘柄の積立は、申し込む前に止めておく
口数のズレへの対策は、これだけ。
移管の手続きが終わるまで、その銘柄は買わない。
それだけで口数は動かない。
もうひとつ、移管先の証券会社が同じ分配金コース(受取型・再投資型)を扱ってるかも、申し込む前に確認しておこう。
自分はここを確認せずに、1回目で戻された。
でも、自分は止めなかった。
その名残が、上の表に残ってる。
12月末にiFreeレバレッジNASDAQ100が51,564円だけ残ってるのは、移管したあとも積立が動き続けて、同じ銘柄を買い直してたから。
移管したのに残高がある、という妙な状態になった。
⚠️ NISA口座の中身は移管できない
移管できるのは、特定口座・一般口座にあるものだけ。
NISA口座の資産は、他社へ移せない。
だから、旧NISAで買ったNASDAQ100トリプル(当時310万円)はマネックス証券に置いたまま。
同じく旧NISAのeMAXIS Slim米国株式は移せないので、2023年12月25日に542,606円で売却した。
「まとめたいから全部動かそう」と思っても、そこは動かない。
この一点を、動かす直前まで知らなかった。
もう一つ、売るしかなかった理由がある
売却したeMAXIS Slim米国株式は、2021年に「つみたてNISA」で買ったものだった。
当時の旧NISAには2種類あって、年ごとにどちらか一方しか選べない。
| つみたてNISA | 一般NISA | |
|---|---|---|
| 年間の枠 | 40万円 | 120万円 |
| 非課税の期間 | 最長20年 | 最長5年 |
| 買えるもの | 金融庁が指定した投信のみ (レバレッジ型は対象外) | 幅広い投信・株式 |
| 私が使った年 | 2021年 | 2022年・2023年 |
つみたてNISAでは、レバレッジ型の投資信託が買えない。
「これからはレバレッジ商品でいく」と決めた時点で、翌年から一般NISAに切り替える必要があった。
NISA枠の使い方は、履歴を見るとこう。
2021年に400,000円(つみたてNISAの上限ちょうど)。
2022年に1,200,000円、2023年に1,200,000円(どちらも一般NISAの上限ちょうど)。
3年とも、枠を使い切ってる。
つまりeMAXIS Slimは、他社に移せないうえに、自分の方針からも外れた1本になってた。
売った理由は損益じゃなく、そこ。
古い投信を整理する3ステップ
半年かけてやったことを、順番だけ書き出しておく。
口座を開いてから15分あれば、1と2は終わる。
3を急がないことが大事。
✍️ 15分でできる棚卸し
- 保有一覧を書き出す。銘柄名・評価額・評価損益の3列だけでいい
- 1本ずつ「何に投資しているか」を1行で書けるか試す。書けないものに印をつける
- 印をつけたものの信託報酬を調べる。年1%を超えていたら、同じ対象の低コストファンドと比べる
自分の場合、2で8本すべてに印がついた。
そこで初めて、「これは持ち方の問題だ」と気づいた。
売る売らないの判断は、この3つを書き出してからで間に合う。
投資信託に「今日中に決めないと損する」ものはない。
3の比較をするときは、同じ証券会社の中で低コストのインデックスファンドが買えるかを先に見ておくと、手続きが一度で済む。
乗り換え先が別の会社にしかないと、売却・出金・入金・買付と手数が増えて、その間に気持ちが折れる(自分は一度折れた)。
よくある質問
Q. 損が出てる投信は、売るべき?
「損してるから売る」も「損してるから売らない」も、判断の理由としては弱いと思う。
8本のうち唯一マイナスだった1本は、売る前に運用会社が繰上償還してしまった。
持ち続ける選択肢が消えることもある、ってこと。
判断基準は損益じゃなく、「そのお金を今後どこに置きたいか」のほうが機能する。
Q. 全部いっぺんに売っていい?
利益が大きい場合は、年を分けることも検討する価値がある。
自分は14年ぶんの利益を1年に集中させて、約25.5万円の税金を払った。
もっとも、分けたぶん相場が下がる可能性もあるので、正解があるわけじゃない。
少なくとも、「一気に売ると税金がまとめて出る」ことは知っておいたほうがいい。
Q. 繰上償還されるとどうなる?
そのときの基準価額で、自動的に現金化されて口座に入金される。
欧州新興国ファンドは、2020年11月27日に1万口あたり5,121円で償還されて、54,039円が入った。
買値は100,000円。
自分のタイミングでは売れない。
純資産が小さいファンドを長く持つときのリスクとして、頭に置いておく価値がある。
Q. 結局、14年放置は正解だった?
合計+113.9%という結果だけ見れば、悪くない。
ただ、放置してた14年のあいだ、1円も追加投資してない。
安いところで買い増す機会を、全部逃してる。
「放置が正解だった」じゃなく、「売らなかったことだけが効いた」が正確な言い方。
もうひとつ、売ると決めてから気づいたことがある。
解約の注文を出しても、そのお金がすぐ使えるわけじゃない。
売却代金が生活口座に届くまで6営業日かかった記録は、支払いの予定が決まってる人ほど先に見ておいたほうがいい。
📝 まとめ
- 14年放置した投資信託8本の合計は150万円 → 3,208,518円(+113.9%)
- 勝ったのはいちばん軽い気持ちで買った小型株ファンド2本(+298%と+178%)
- 唯一のマイナスは繰上償還された1本(−46.0%)。自分では売れなかった
- 売った理由は損益ではなく「中身を説明できない」「信託報酬が高い」「毎月分配型」「本数が多い」の4つ
- ただし14年ぶんの利益を1年で確定させ、税金が約25.5万円かかった
- 「整理する」と「リスクを下げる」は別。私は整理した直後に、もっと振れる場所へ移った
まずは保有一覧を書き出して、1本ずつ「何に投資しているか」を1行で書けるか試してみてほしい。
書けないものが多いなら、それは損益の問題じゃなく、持ち方の問題。
※本記事は個人の運用記録であり、特定の金融商品の購入・解約を推奨するものではありません。税制の取扱いは制度改正により変わることがあります。個別の税務判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。投資の判断はご自身の責任でお願いします。



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