毎月分配型の投資信託は本当にダメ?14年持ち続けた50歳の実額で答えます【10万円→144,328円】

毎月分配型の投資信託を14年持った結果を示すアイキャッチ。基準価額が4分の1になる一方で口数が5.84倍になったことを示す画像 資産運用・投資の実録

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毎月分配型の投資信託は、たいてい「やめたほうがいい」と言われる。

タコ足配当だ、元本を削ってるだけだ、と。

2007年に、その毎月分配型を10万円ぶん買った。

そして14年間、一度も見ずに放置した。

2021年に解約したときの受取額は144,328円。

先に結論を書いておく。

この商品はおすすめしない。

ただ「毎月分配型は元本を食い潰して最後は損をする」という一般論は、少なくとも自分の14年では起きなかった。

その中身を、口数と基準価額の実数で出す。

📋 この記事でわかること

  • 14年持った結果の実額:100,000円 → 144,328円(年率にすると約2.6%)
  • 口数は5.84倍に増え、基準価額は4分の1になってたという実データ
  • 「タコ足配当」が数字の上でどう見えるか(167回ぶんの分配金の行方)
  • 正直な話:同じ口座の別のファンドは、同じ14年で+298%だった
  • 2017年に買い足した毎月分配型2本は、4年で4分の1になってる
  • いま毎月分配型を持ってる人が、まず確認するといい2つの数字

先に不利なほうから:おすすめはしない

この記事は、毎月分配型を擁護するものじゃない。

自分の口座の実績を並べると、まっさきにこうなる。

2007年に買った投資信託買付14年後の受取損益
店頭・小型株ファンド(現:日本新興株オープン)100,000円398,195円+298.2%
店頭・小型株ファンド(別銘柄)400,000円1,113,215円+178.3%
海外株式インデックス500,000円1,068,690円+113.7%
グローバル債券系100,000円174,329円+74.3%
日本小型株ファンド100,000円152,757円+52.8%
毎月分配型グローバルREIT100,000円144,328円+44.3%
国内バリュー株ファンド100,000円102,965円+3.0%
欧州新興国株式ファンド100,000円54,039円−46.0%(繰上償還)
私の証券口座の取引履歴より。買付は2007年4〜5月、受取は2020年11月〜2021年7月の解約・償還。分配金はすべて再投資しています。

毎月分配型は8本中6番目。

同じ14年、同じ相場で、上には+298%がいる。

年率に直すと約2.6%。

合理性だけで判断するなら、これを選ぶ理由はない。

そのうえで、ここから先が本題。

「損をする」と「勝てない」は別の話だから。

14年でこうなった:口数5.8倍、基準価額4分の1

買ったときと売ったときの記録が、そのまま残ってる。

2007年5月9日(購入)2021年4月7日(解約)変化
金額100,000円144,328円+44.3%
保有口数73,067口426,376口5.84倍
基準価額(1万口あたり)約13,700円3,385円−75.3%
分配金の再投資—167回—
私の証券口座の取引履歴より。購入時の基準価額は買付金額と口数から算出した概算です。

この表が、毎月分配型という商品のすべてを言い表してる。

基準価額は4分の1になった。

13,700円だったものが3,385円。

数字だけ見れば大惨事。

「元本を削っている」という批判は、ここを指してる。

実際、削られてる。

ところが同時に、口数が5.84倍に増えてる。

毎月出た分配金で、自動的に買い増してたから。

14年で167回。

掛け算すると、こうなる。

口数 5.84倍 × 基準価額 0.247倍 = 1.44倍

100,000円 → 144,328円

基準価額が4分の1になっても、口数が5.84倍になってれば、合計はプラスになる。

これが「分配金を再投資してた場合」の毎月分配型。

では「タコ足」は嘘だったのか。そうじゃない

ここを誤解されると困るので、はっきり書く。

基準価額が4分の1になってる時点で、この商品は自分の元本を配り続けてた。

毎月分配型の分配金には、2種類ある。

普通分配金特別分配金(元本払戻金)
中身運用で増えた利益からの分配自分が出したお金の払い戻し
税金かかる(20.315%)かからない(利益ではないため)
基準価額への影響下がる下がる
個別元本への影響変わらない下がる
一般的な投資信託の分配金の区分。詳細は金融庁や各運用会社の交付目論見書をご確認ください。

14年で基準価額が75%下がったということは、運用で稼いだ以上に配り続けてた期間が長かったってこと。

つまり、タコ足。

批判は事実に基づいてる。

結果的に助かったのは、分配金を1円も使わなかったから。

全額そのまま、ファンドに戻してた。

「毎月お金が入ってくるのが嬉しい」という、この商品の最大の売りを、自分は一度も受け取ってない。

⚠️ 分配金を受け取ってたら、話は逆になる

もし毎月の分配金を口座から引き出して使ってたら、口数は73,067口のまま。

基準価額が4分の1になってるので、14年後の評価額は100,000円 → 約24,700円。

受け取った分配金の合計を足しても、税金と信託報酬のぶんだけ確実に目減りする。

「毎月お金がもらえる」を目的に買うと、この商品はいちばん不利な使い方になる。

目的を果たさなかったから助かった、という妙な話。

同じ口座で、4年で4分の1になった毎月分配型もある

もうひとつ、自分に不利なデータを出す。

2017年2月9日に、毎月分配型を2本、少額だけ買い足してる。

13年の放置期間で、唯一の操作だった。

金額は合わせて6,391円。

銘柄2017年2月9日2021年4月(解約)損益
グローバル・リート・トリプル・プレミアム(毎月分配型)3,204円802円−75.0%
ワールド・リート・オープン(毎月決算型)3,187円1,672円−47.5%
私の証券口座の取引履歴より。いずれも1万口ずつの購入・解約。

4年で4分の1。

金額が小さいので実害はないけど、方向ははっきりしてる。

同じ毎月分配型でも、買う時期と持つ期間で結果はまるで変わるってこと。

14年持った1本目が+44%で、4年持った2本目が−75%。

自分の実績は「毎月分配型は◯◯だ」と一言で言えるほど、きれいに揃ってない。

ネットで見かける断定より、現実はばらけてる。

いま毎月分配型を持っている人へ:確認するのは2つの数字

「持ってるけど、どうすればいいかわからない」

この状態が、いちばん苦しいと思う。

自分も13年その状態だった。

証券口座で次の2つを見れば、判断の材料はだいたい揃う。

5分あれば終わる。

✍️ 保有画面で確認する2つの数字

  1. 買ったときの口数と、いまの口数 → 増えてれば分配金は再投資されてる。同じなら受け取ってる
  2. いまの評価額と、これまでに受け取った分配金の合計 → この2つを足した額が、投じた金額を上回ってるか

2つ目が上回ってれば、少なくとも損はしてない。

下回ってるなら、「これから戻る商品か」じゃなく「この14年で戻らなかった商品か」で考えたほうがいい。

自分の1本は14年で戻ったけど、2本は戻らなかった。

数字を見たうえで乗り換えるなら、信託報酬の低いインデックスファンドが同じ口座で買えるかを先に確認しておくと、手続きが一度で済む。

自分は結局、2021年に全部売って米国株のインデックスに寄せた。

2007年の私が、なぜこれを買ったのか

最後に、いちばん恥ずかしい部分を書く。

当時の自分は、資産設計の本を1冊読んだだけの状態。

証券会社のサイトに並んでるファンドを見て、「毎月お金が入ってくるらしい」という理由だけで選んでる。

信託報酬も、分配金の仕組みも、特別分配金という言葉も知らなかった。

そして買った直後に暴落が来て、怖くなって13年見なかった。

結果的にプラスで終わったのは、自分が賢かったからじゃない。

もし当時の自分にひとつだけ伝えられるなら、商品の良し悪しじゃなく、「その商品を選んだ理由を、あとから読み返せる形で書いておけ」と言う。

14年後の自分は、なぜこれを買ったのか、まったく思い出せなかった。

2017年に6,391円だけ買い足した理由に至っては、いまも謎のまま。

これから口座を作る人は、信託報酬の低いインデックスファンドがひととおり揃ってるかどうかだけ先に見ておくと、自分と同じ回り道は避けられる。

いまは、資産の置き場を松井証券にまとめてる。

よくある質問

Q. 毎月分配型はいますぐ売るべき?

一律には言えない。

自分の場合、14年持った1本は+44.3%で終わった。

売るかどうかは「いくらプラスかマイナスか」じゃなく、そのお金を今後どこに置きたいかで決めるほうが、後悔が少ないと思う。

自分は2021年に、全部まとめて米国株のインデックスに移した。

Q. 分配金は再投資と受取、どっちがいい?

増やすことが目的なら、再投資。

自分の実データがそのまま答えで、再投資したから口数が5.84倍になって、基準価額が4分の1でもプラスで終わった。

受け取ってたら、評価額は約24,700円まで減ってた計算。

ただ「毎月の生活費の足しにしたい」という目的なら、話は変わる。

Q. 特別分配金は税金がかからないから有利?

有利じゃない。

税金がかからないのは、それが利益じゃなく自分のお金の払い戻しだから。

払い戻されたぶんだけ、個別元本が下がる。

「非課税」という言葉だけ見て得だと思うと、判断をまちがえる。

自分も長いあいだ、そう思ってた。

Q. 14年で+44%なら、悪くないのでは?

年率にすると約2.6%。

同じ14年・同じ口座で、ほかのファンドは+113%や+298%になってる。

損はしてないけど、勝ってもいない。

そして基準価額は4分の1。

「悪くない」と「選ぶ理由がある」はちがう、というのが自分の結論。

この14年で、私が自分に課したルール

数字を全部並べたうえで、決めたことがひとつある。

REITと不動産には、もう手を出さない。

感情じゃなく、同じ口座の実績がそう言ってる。

私が持っていたREIT期間結果
毎月分配型グローバルREIT(この記事の主役)14年+44.3%(年率2.6%)
上場REIT 1銘柄13年−52.26%
グローバル・リート・トリプル・プレミアム4年−75.0%
ワールド・リート・オープン4年−47.5%
私の証券口座の取引履歴・資産推移データより。上場REITは配当を含めていません。

自分の口座で、REITと名のつくものは全部負けてる。

いちばんマシだったこの記事の1本ですら、同じ期間にほかのファンドが+113%や+298%になってるなかで、年率2.6%だった。

💬 これは「REITは悪い」という話じゃない

買った時期と選んだ商品が悪かっただけ、という可能性は十分にある。

実際、同じ期間にREIT指数で淡々と積み立ててた人の結果は、自分とはまるでちがうはず。

資産クラスとしてのREITを否定するつもりはない。

ただ、「自分が4回やって4回とも負けた領域からは降りる」というのは、19年やってきたなかで数少ない、はっきり効いた判断だった。

得意じゃない場所で粘るより、そのぶんの時間を別のことに使うほうが、たぶん自分には合ってる。

📝 まとめ

  1. 毎月分配型を14年持った実額は100,000円 → 144,328円(+44.3%)
  2. 内訳は口数5.84倍 × 基準価額0.247倍。タコ足だったのは事実
  3. 助かったのは分配金を1円も使わなかったから。受け取っていれば約24,700円
  4. 同じ口座で、2017年に買った毎月分配型2本は4年で−75%と−47.5%
  5. 年率2.6%は、同じ14年の他のファンド(+113%・+298%)に大きく負けている
  6. 結論:おすすめしない。ただし「必ず損をする」という一般論は、自分の14年では起きなかった

いま持ってる人は、まず「口数が増えてるか」と「評価額+受取分配金が投じた額を超えてるか」の2つだけ見てみてほしい。

それだけで、売る売らないの話がだいぶ具体的になる。

※本記事は個人の運用記録であり、特定の金融商品の購入・解約を推奨するものではありません。過去の運用実績は将来の結果を保証しません。分配金の課税区分や投資信託の詳細は、各運用会社の交付目論見書をご確認ください。投資の判断はご自身の責任でお願いします。

子供3人の5人家族を1馬力で支える50代・営業職の会社員。「固定費削減 × 時短家電 × 資産運用」で暮らしの質(QOL)を高める工夫を、実体験ベースで発信しています。新NISA(松井証券)・iDeCoを運用中。副業にも取り組み、一次情報と自分で試した結果を数字で記録することを大切にしています。

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