📋 この記事でわかること
- 共働き会社員が医療保険を払いすぎてしまう3つの理由
- 高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金など、会社員に元からある公的保障の実態
- FP資格を勉強して気づいた「公的保障を知らない不安が保険料を膨らませていた」こと
- 先進医療特約を含め「本当に必要か?」を考え直した結果
- 保険料を月1万円削減してNISAに回すと、20年後に400万円以上差が出る理由
はじめに:6月、住民税通知書を眺めながら保険料を計算した
6月、住民税通知書が届きました。
毎年ドキッとする、あの封筒です。
金額を確認したあと、ふと思いました。
「今月、固定費っていくら払ってるんだろう?」
スマホ代は見直した。光回線も乗り換えた。でも、保険料を最後に計算したのは、いつだったっけ?
夫婦2人分の保険証書を並べて、合計してみました。
月1万8千円。年間21万6千円。
子供が生まれた7年前から、一度も変えていませんでした。
- 夫(36歳・営業職・年収520万):入院日額1万円の医療保険+がん特約 → 月12,000円
- 妻(35歳・事務パート・年収160万):入院日額5,000円の医療保険 → 月6,000円
「まあ、病気になったら怖いし」と思いながら、ずっと払い続けていました。
でも、7年間で約151万円。10年で216万円。一度も保険を使っていません。
その瞬間、思いました。「これ、本当に必要なんだろうか?」
🟡 ポイント:医療保険を「一度も見直していない」共働き会社員は多い
保険に入ったタイミングは「子供が生まれた時」「結婚した時」「担当者に勧められた時」が多い。でも、ライフスタイルが変わっても保険だけは変わらないまま、という家庭が非常に多いです。
「子供産まれた時に担当者に勧められたまま入って、今年計算したら年間21万以上払ってることに気づきました。高額療養費で大部分出るのに、何やってたんだって感じ。もっと早く気づけばよかったです」
(Yahoo!知恵袋 2026年4月)
「でも入院したら怖いし」と思っていた私が、高額療養費制度を知って変わったこと
「医療保険を見直す」と聞くと、こう思う人は多いと思います。
「でも入院したら困るじゃないか。保険がなかったら高額の治療費を全部自分で払うことになる」
私もそう思っていました。でも、それは大きな誤解でした。
高額療養費制度とは(3分で理解できます)
日本には「高額療養費制度」という公的な保障があります。これは、1ヶ月の医療費の自己負担に上限を設けてくれる制度です。
年収が約370万〜770万(ほとんどの会社員)の場合、月の自己負担上限額は約80,100円+(総医療費-267,000円)×1%で計算されます。
例えば、総医療費100万円の入院をした場合。
自己負担(3割)=30万円になるはずが……高額療養費制度を使うと、実際の支払いは約8.7万円で済みます。
🟡 ポイント:どんな大きな手術でも、自己負担は月8〜9万円程度
「100万円の手術をしても、実質8万円で済む」。これが、多くの会社員が知らない事実です。「入院したら大変なことになる」という恐怖は、高額療養費制度の存在を知らないから生まれています。
高額療養費でカバーされないコスト
ただし、高額療養費制度にはカバーされないものもあります。
| 費用の種類 | 高額療養費 | 医療保険 |
|---|---|---|
| 入院の治療費 | ○カバー(上限8.7万) | ○日額で給付 |
| 差額ベッド代 | ×対象外 | △特約次第 |
| 入院中の食事代(1食460円) | ×対象外 | ×対象外 |
| 先進医療 | ×全額自己負担 | △特約次第 |
| 交通費・外出費 | ×対象外 | ×対象外 |
共働き会社員が医療保険を払いすぎる3つの理由
私が調べた結果、共働き会社員が「払いすぎ」になりやすい理由は3つありました。
① 夫婦それぞれが「個別加入」しているから
共働きであれば、夫婦それぞれが職場の健康保険に加入していることがほとんどです。高額療養費制度の恩恵を夫婦それぞれが受けられる状態です。
にもかかわらず、民間の医療保険も「夫婦それぞれ」加入している家庭が多い。夫婦合計で月1.8万円(年間21.6万円)を払い続けている家庭は珍しくありません。これが「払いすぎ」の最大の原因です。
② 子供誕生のタイミングで入ってそのまま
保険を見直す「きっかけ」は、多くの場合「子供が生まれた時」です。担当者から「お子さんが生まれたことですし、もう少し手厚くしておきましょう」と言われ、深く考えずに加入した。
でも、子供が大きくなって教育費がかかり始めても、保険料だけは変わらないまま。「そういえば見直してなかった」と気づく頃には、数年〜10年が過ぎていることがよくあります。
③ 担当者に「解約すると損」と言われて放置
「今解約すると、入り直すときに保険料が上がります」「今の保険は良い内容ですよ、見直す必要はありません」と担当者に言われ、そのままにしている方は多いのではないでしょうか。
私はそこで初めて、「保険会社の説明」ではなく、自分で制度を理解する必要があると思いました。そこからFP3級・2級レベルの内容を調べ始め、高額療養費制度や傷病手当金、公的保障の仕組みを知りました。すると、「会社員は思っていた以上に守られている」と気づいたのです。
🟡 ポイント:担当者は「今の保険を続けさせたい」立場。自分で制度を理解することが、最初の一歩
実際にFP資格の勉強をして分かったこと
「本当にこの保険は必要なんだろうか?」
そう思ってから、私はFP(ファイナンシャルプランナー)の勉強を始めました。
最初は、高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金・会社員の健康保険といった制度の違いすら、ほとんど理解していませんでした。
でも調べていくうちに、考え方が大きく変わりました。
「民間保険に入る前に、公的保障を理解するべきだった」
これが、一番大きな気づきでした。
会社員には、
- 高額療養費制度(月の自己負担に上限)
- 傷病手当金(働けない期間、標準報酬日額の約2/3が最大1年6ヶ月支給)
- 健康保険(3割負担)
- 障害年金(重度の障害が残った場合)
- 遺族年金(亡くなった場合の家族への給付)
と、すでに強力な保障があります。
当時の私は、「公的保障を知らない不安」を、「民間保険で埋めようとしていた」のだと思います。
✅ 気づき:会社員は思っていた以上に守られている
病気で3ヶ月働けなくなっても、傷病手当金がある。100万円の手術をしても、高額療養費制度で自己負担は約8.7万円で済む。「もし〇〇になったら」という不安の多くは、公的保障の仕組みを知るだけで、かなり解消されます。
私が「残した保険」と「減らした保険」
FPの勉強をして、公的保障を理解した結果。
我が家では、「なんとなく全部入る」のをやめて、本当に必要なものだけを考え直しました。
以前は、
- 入院したら怖い
- がんになったら不安
- 先進医療は数百万円かかる
というイメージだけで保険に入っていました。でも制度を調べるうちに、高額療養費制度・傷病手当金・貯蓄・共働き収入を踏まえると、「会社員は思っていた以上に守られている」と感じるようになりました。
その結果、我が家は、
- 高額な入院日額保障
- 過剰ながん特約
- “不安だから入っていた保障”
を大きく減らしました。
先進医療特約まで「本当に必要か?」を考えた
一方で、先進医療特約についても最後まで悩みました。
月100〜200円程度とはいえ、
- 実際に先進医療を受けるケースは限定的で、標準治療が中心になることが多い
- 陽子線治療などの適応は限られており、標準治療が主流になりつつある
- 先進医療に指定されていた治療が、保険適用に格上げされるケースも増えている
「実際に使う可能性はどれくらいあるのか?」「貯蓄で対応できないのか?」をかなり調べました。
🟡 先進医療特約の現実
先進医療特約は月100円台と安価ですが、実際に先進医療を受ける確率は非常に低く、がん患者全体でも数%程度です。また、かつて先進医療だった治療が保険適用に移行することも多く、「数百万円かかるリスク」は想像より限定的です。
最終的には、
「保険で不安を小さくする」より、「現金・投資余力・働ける力を増やす」方が、我が家には合っていると感じました。
これが我が家の結論でした。先進医療特約の月100円を「安いから入っておく」という発想を、そのまま続けることに違和感を覚えたのです。
これは「保険は不要」という話ではありません。自分の公的保障・貯蓄・キャッシュフローを把握した上で、「本当にこの保障が必要かどうか」を自分で判断したということです。
| 保障の種類 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 高額入院日額保障 | ✗ 削減 | 高額療養費制度で大部分カバー |
| 過剰ながん特約 | ✗ 削減 | 標準治療は保険適用が進んでいる |
| 先進医療特約 | ✗ 外した | 実利用率が低く、貯蓄で対応できると判断 |
| 死亡保障(最低限) | △ 縮小 | 遺族年金+貯蓄で一定カバーされる |
保険料を減らして、新NISAへ回す考え方に変わった
こうして保険を整理した結果、月1万円が手元に残りました。
「じゃあ、このお金をどう使うか」。我が家が選んだのは、新NISAへの追加投資でした。
- 月1万円
- 年12万円
- 20年で240万円の元本追加
年率5%で運用できれば、20年後には400万円以上の差になる可能性があります。
| 期間 | 月2万円の場合 | 月3万円の場合 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 3年後 | 約784,000円 | 約1,176,000円 | +392,000円 |
| 10年後 | 約3,110,000円 | 約4,665,000円 | +1,555,000円 |
| 20年後 | 約8,200,000円 | 約12,300,000円 | +4,100,000円 |
「不安にお金を払い続ける」のではなく、「将来の資産を増やす」方向へ変えた感覚でした。
✅ ポイント:「保険の見直し」は節約で終わらない
月1万円の保険料を削減してNISAに回すだけで、20年後に400万円以上の差が生まれる可能性がある。「保険見直し」は、そのまま「老後の資産形成」に直結します。
慎重に考えた方がいい人もいる
ここまで書いてきた判断は、あくまで「我が家の場合」です。
⚠️ こんな方は医療保険を慎重に見直してください
- 貯蓄が100万円未満(緊急の出費に対応できる現金がない)
- 自営業・国保加入(傷病手当金がなく、高額療養費の負担も大きい)
- 持病リスクがある・入院歴がある
- 家族に介護が必要な状況がある
保険が必要かどうかは、就業形態・貯蓄・キャッシュフローによって変わります。大切なのは「みんな入っているから」ではなく、「自分の公的保障を把握した上で、民間保険で補うべきギャップが本当にあるか」を自分で考えることだと思っています。
まとめ|「なんとなく払い続ける」が一番もったいない
「FPの勉強をしてみたら、自分が払っていた保険料の半分以上は不要だったと分かった。公的保障を知るだけでこんなに変わるのか、と驚いた。浮いたお金はNISAに回してる」
(Yahoo!ニュースコメント 2026年5月)
今回、保険を見直して感じたことはシンプルです。
一番危険なのは、「必要か分からないまま、10年払い続けること」でした。
そして、その「分からない」を解消するために必要だったのは、FP相談でも保険の担当者でもなく、公的保障の仕組みを自分で理解した上で、一つひとつの保障を「本当に必要か?」と問い直すことでした。
✅ まとめ:私がやってよかったこと
- 保険証書を並べて合計額を計算した → 年21.6万円と気づいた
- FP3級・2級レベルの公的保障を自分で調べた → 「会社員は守られている」と気づいた
- 「公的保障で賄えるリスク」と「民間保険でしか備えられないリスク」を分けて整理した
- 先進医療特約まで含め「本当に必要か?」を考え直した
- 見直し後:月8,000円に圧縮(▲1万円/月)
- 浮いた1万円:積立NISAに追加 → 20年後に400万円以上の差になる試算
もし今、「うちの保険、ちょっと高いかも」と思ったなら。
最初の一歩は、「高額療養費制度と傷病手当金を調べること」です。その2つを理解するだけで、今の保険が本当に必要かどうか、かなり見えてきます。



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