📋 この記事でわかること
- 「医療保険はいらない」と言われる理由と根拠
- 共働き会社員が公的保障でどこまで守られているか
- 医療保険を減らせる人・慎重に考えるべき人の違い
- 先進医療特約は本当に必要かどうか
「医療保険、見直したほうがいいらしい」と聞いたことはあるけど、本当に減らして大丈夫なのか不安——そう感じている方は多いと思います。
私自身も、FP3級・2級の勉強をするまで、夫婦で月18,000円の医療保険を「安心代だし」と思って7年以上払い続けていました。
この記事では、実際に保険を見直した経験をもとに、「本当に大丈夫なのか?」という不安に正直に答えます。
「医療保険はいらない」と言われる3つの理由
① 高額療養費制度が思ったより強い
「入院したら何百万円もかかる」というイメージ、ありませんか。
でも実際は、会社員には高額療養費制度があり、医療費に月額の上限があります。年収約370万〜770万円の会社員なら、どれだけ医療費がかかっても1ヶ月の自己負担上限は8〜9万円台です。
💬 実際どうなのか
「数百万円の請求が突然来る」は現実とかなり違います。長期入院や手術でも、高額療養費制度があれば自己負担は月8〜9万円台に抑えられます。もちろん差額ベッド代・食事代は別途かかりますが、「公的保障でカバーできる部分」は思っているよりずっと大きいです。
✅ 対策
まず「自分の年収帯での高額療養費の上限額」を調べてみましょう。上限が分かれば、本当に必要な医療保険の補償額も自然と見えてきます。
② 傷病手当金で収入は守られている
病気やケガで仕事を休んだとき、「収入がゼロになる」と思っていませんか。
会社員には傷病手当金があり、病気やケガで働けなくなった場合、給与の約3分の2が最大1年6ヶ月支給されます。
💬 実際どうなのか
FP勉強前はこの制度をほとんど知りませんでした。でも実際には、高額療養費・傷病手当金・健康保険・障害年金など、複数の公的保障が組み合わさって収入と医療費の両面を守ってくれます。会社員はこれが使えるのが大きなアドバンテージです。
✅ 対策
共働きなら、片方が1年6ヶ月休んでも、もう一方の収入がある。このことを前提に「本当に必要な補償額」を計算し直すと、必要な医療保険が大きく変わります。
③ 払い続けると長期で大きな金額になる
我が家の場合、医療保険は夫婦で月18,000円でした。年間21.6万円、10年で216万円——一度も使っていませんでした。
「このお金をNISAに回したらどうなるんだろう?」と思ったのが、見直しのきっかけです。
💬 実際どうなのか
月1万円の保険料削減分を年率5%で20年運用すると、積立額の差は約410万円になります。「保険料を払い続けることのコスト」を可視化してみると、見直しの判断がしやすくなります。
※将来の運用成果を保証するものではありません
| 期間 | 月2万円積立 | 月3万円積立 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 約311万円 | 約466万円 | +155万円 |
| 20年 | 約820万円 | 約1230万円 | +410万円 |
✅ 対策
「保険を減らす=リスクを取る」ではなく、「本当に必要な補償だけ残す=お金を有効活用する」という発想の転換が大事です。削減した分を貯蓄や投資に回す選択肢も、十分現実的です。
「医療保険を厚くする派」と「減らす派」の違い
どちらが正解というわけではなく、自分の状況によって判断が変わります。まず、両者の考え方の違いを整理してみましょう。
| 考え方 | 厚くする派 | 減らす派 |
|---|---|---|
| 医療費への考え方 | 入院時の不安を減らしたい | 公的保障+貯蓄で対応 |
| 毎月の固定費 | 高くなりやすい | 抑えやすい |
| 余剰資金 | 保険料へ回る | NISA・貯蓄へ回る |
| 向いている人 | 貯蓄少・自営業・持病あり | 共働き・貯蓄あり・会社員 |
「厚くする派」が間違っているわけではありません。貯蓄が少ない段階や、自営業・持病がある場合は、医療保険の必要性は高くなります。一方、共働き会社員で貯蓄がある程度ある場合は、減らす選択肢が現実的になります。
保険を慎重に考えるべき人・減らしやすい人
⚠️ 以下に当てはまる方は慎重に検討してください
- 貯蓄が少ない(目安:生活費6ヶ月分未満)
- 自営業・フリーランス(傷病手当金がない)
- 持病・家族歴・入院歴がある
- 収入が1人分しかないシングル世帯
高額療養費制度があっても、差額ベッド代・食事代・通院交通費など自己負担になる費用は発生します。貯蓄が少ない状態で入院すると、キャッシュフローが苦しくなる可能性があります。
✔️ 以下の方に向いています(保険を減らしやすい)
- 共働き会社員(両方に収入がある)
- 貯蓄が6ヶ月分以上ある
- 健康で持病・入院歴がない
- 高額療養費制度・傷病手当金の内容を理解している
💬 私が一番変わったこと
私が一番変わったのは、「病気が怖い」ではなく、「制度を知らないまま払い続けることの方が怖い」と感じるようになったことでした。知ってから判断するのと、知らないまま払い続けるのとでは、結果だけでなく納得感がまったく違います。
我が家が実際に見直した保障の内訳
参考として、我が家が見直し後にどんな判断をしたかをまとめます。あくまで一例であり、正解は人によって異なります。
| 保障の種類 | 我が家の判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 高額入院日額保障 | 大きく削減 | 高額療養費制度で大部分カバーできると判断 |
| 過剰ながん特約 | 整理 | 標準治療は保険適用が進んでいる |
| 先進医療特約 | 我が家では外す判断をした | 実利用率と手元の貯蓄を踏まえて判断 |
| 死亡保障 | 最低限に縮小 | 遺族年金+貯蓄で一定カバーできると考えた |
特に「先進医療特約」については、「さすがに外すのは怖い」と感じる方もいると思います。それは自然な感覚です。月100円程度の負担で安心が得られるなら、残すという判断も十分合理的です。大切なのは「なんとなく付けている」から「理由をもって判断している」に変えることです。
後悔しない保険見直しの3ステップ
保険を見直すときに大切なのは、「とりあえず解約」ではなく、順序を踏むことです。
- 自分の公的保障を確認する:高額療養費制度の月額上限・傷病手当金の支給額を調べる
- 手元に残す貯蓄を決める:生活費6ヶ月分を目安に、入院時の実費をカバーできるか確認する
- 本当に必要な補償だけ残す:公的保障で足りない部分だけを民間保険でカバーする発想に切り替える
📝 まとめ
- 共働き会社員は公的保障(高額療養費・傷病手当金)が手厚く、保険を減らしやすい
- 貯蓄が少ない・自営業・持病ありの方は慎重な判断が必要
- 先進医療特約は残すも外すも、「理由をもって判断する」ことが大事
- 削減した保険料をNISAへ回すと、長期で大きな差を生む可能性がある
「公的保障を知らないまま不安で保険に入り続ける」より、「公的保障を把握した上で判断する」ことが、一番後悔しない選択につながります。



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